お昼前、
桜井兄に何か言われて叩き起こされたんだけど
昨日の酒と疲れでまるで目が覚めなかった。

お昼頃、
「お邪魔しま～す★」って元気のいい女の子の声で目が覚めた。
楓ちゃん…？


お布団の中で桜井にメールする。

「楓来はったの？！」
「さっき言うたやん」

ま、まじで？


そ、
そうか…
きのうの夜、台所にあったお手製のチーズケーキを見て
なんなんやろなと思っていたけど
今日はホワイトナントカなのか…


「楓、バイトだから4時には帰るけど」

「み、みゆきはいないってことにしておいて！」


そんな、
昼過ぎに今起きましたって風貌で
「おはようございます、いらっしゃい」だなんて言いながら
のこのこ出ていけんやろ。
恥ずかしい。
かといって
居るのに挨拶もしないなんて失礼やん？


4時までか
このまま忍ぼう。
銀行に行かなきゃなんだけどナー
銀行って5時半までだっけ？

そんなことを考えていたら
もれなく眠りについた。
いくらでも寝れるのがわたしの得意技です。


2時頃、
おなかがすいて目が覚めた。
もうこうなるとダメ。寝ていられない。

手近に何か食べるものはないかと見渡す。
食事になるようなものはあるわけもなく
でも、テーブルの上にかりんとうがあった。
最もわたしがすき好んで食べない部類の食べ物。
でもはらぺこなんだもの。
背に腹はかえられない
ベッドの中でかりんとうを齧る。


あ
ま
い…





携帯の中にあるラーメンとかごはん画像を見ながら
泣きながらかりんとうを齧った。
そしてまた寝た。


3時前、
また目が覚めた。




ん、

ん・・・（ﾓｿﾞﾓｿﾞ）


んんん・・・


ト、
トイレットにいきたいよ・・・

んん・・・




なんで
あの時
声だけでもいらっしゃーいって言わなかったんだろう
言わなかったんだろう

流石に
3時に今起きましたって風貌で挨拶なんかできないよ…


ん…

ﾓｿﾞﾓｿﾞ
ﾓｿﾞﾓｿﾞ

どうしたらいい…


寝ればしっ子など忘れられると思ったけど
もうあかんかった。
息を殺しながらベッドで悶える。


あ…
もうダメ…かも…



おかあさんごめんなさい




そっとベッドから降り立ち
ベランダの窓を開け


煌々とお日様が照りつける真昼間に
ベランダの端で蹲ってお花を摘んだ。



産まれてきてごめんなさい
生きていてごめんなさい

そんなタマシイの叫びと共に
お花を摘んだ。




そしていま
ひっそりPCを立ち上げ、これを記している。
もうすぐ4時。
まだ元気な笑い声が聞こえている。
そろそろうんうんがしたい。
もうどうしていいかわからない。